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くすくす姫の誕生日(くすくす姫後日談・その4)
第3章 初めての夜ば…もとい、「お誕生日」の贈り物
「夜這いだぁ?なんで、俺の誘いを断ったのに、お前の方から夜這いに来るんだ?…それも、誕生日前日の夜に?」

「…お誕生日おめでとうって、一番最初に言って欲しかったの…」
姫はすっかりしゅんとして、椅子の上で小さくなりました。
夜這いの第一段階は一応成功しましたが、スグリ姫は、夜這いの第二段階と第三段階は失敗したかも、と思いました。

「…どうしてそれが、夜這いになるんだ。」
姫があんまり萎れていたからか、サクナは溜め息を吐いて、姫の前に跪きました。
物言いも、問い詰めるような物でなく、少し柔らかく変えてくれました。

「だって…サクナのお誘いに応えたら、日付が変わる頃は、ふにゃふにゃになっちゃってるかもしれないじゃない…」
特に姫の部屋にサクナが来た時は、姫が部屋に帰る必要が無い為に、かなりの確率で、ぐにゃぐにゃに溶かされてしまうことが多かったのです。

「そしたら、おめでとうって言って貰っても、憶えてないかもしれないもの…」
「…だから、こんな時間にわざわざこっちに来た訳か。」
髪をよしよし、と撫でられて、姫はこっくり頷きました。

「…遅くに、ごめんなさい。帰る…」
「待て。」
姫はしょんぼりと椅子から立ち上がろうとしましたが、サクナは姫を止めました。
そして姫の唇に口づけて、姫の耳に被さっている髪を、両手でさらりと避けました。
その瞬間、姫の耳に、階下の柱時計が十二点鐘を告げるのが、ほんの微かに聞こえてきました。

「…お誕生日おめでとう、スグリ。」

スグリ姫は望んだ通り、27歳の最初の瞬間を、愛する人に祝われながら、迎えることが出来たのでした。
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