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くすくす姫の誕生日(くすくす姫後日談・その4)
第3章 初めての夜ば…もとい、「お誕生日」の贈り物

「ありがとう…すっごく嬉しい…」
スグリ姫は頬を染めてにっこり笑い、嵌めて貰った指輪を眺めました。
足環と首飾りと同じような赤い石が金の台座の中央に、その横に淡い緑色をした少し小さい石が左右に一つずつ、嵌め込まれておりました。
「…これも、きれーい…すごく細かい模様になってるのね…」
顔に近付けてよく見てみると、指輪の腕には切り絵のような透かし細工が、台座と石留めの縁には細かい凹凸の細工がしてありました。
金属で出来ている物なのに、見た目はさながらレースのような繊細さです。
「それに、石が…なんか、」
遠目からでは分かりませんが、緑の石には角度によっては一本の線が、赤い石には星のような放射状の線が、光って浮かび上がって見えています。
「…光ってる…?」
「災難避けだそうだ」
姫の隣の椅子に再び座ったサクナがそう言ったので、姫は指輪からそちらに視線を移しました。
「…災難避け?」
「目がある石は悪い物を見張るから、持ち主を災難から遠ざける、って言われてるらしい」
「そうなの…不思議ね、いつまでも見てられそう…」
スグリ姫は、また嬉しそうに指輪を見詰めました。
指輪の送り主は指輪ではなく、指輪を見ている姫の顔を、穏やかに見詰めていました。
「これも、譲られたのよね?なのに、すごいぴったり。」
スグリ姫は、指輪の美しさだけでなく、その事にも感心しておりました。
足環や首飾りとは違い、指輪はどんなに気に入った物でも、大きさが合わなかったら指に嵌めることが出来ません。
それなのに、自分に合わせた訳ではない指輪が、まるで元々自分の物であるかのように、ぴったり指に嵌まったのです。
「どこかの指には合いそうだとは思ったが、思った以上に合ってたな。」
姫が不思議に思っていると、サクナがあっさり言いました。
「へ?合いそうって、どうやって分かったの?」
「測ったに決まってるだろ。」
当然のようにそう言われ、スグリ姫は心底驚きました。
「え、いつ?!いつ、測ったの!?…私、測られたっけ?」
「指に触ったとき、手で測ったぞ?どの指に嵌まりそうか、さっきも触って測ったろ。」
そんな事まで言われたので、姫はますます驚きました。
「そっ…んなこと、できるの!?」
「あ?出来ねぇのか?」
「あんまり、できない…と、思う…」
姫があまりにも驚いているので、サクナは説明し始めました。
スグリ姫は頬を染めてにっこり笑い、嵌めて貰った指輪を眺めました。
足環と首飾りと同じような赤い石が金の台座の中央に、その横に淡い緑色をした少し小さい石が左右に一つずつ、嵌め込まれておりました。
「…これも、きれーい…すごく細かい模様になってるのね…」
顔に近付けてよく見てみると、指輪の腕には切り絵のような透かし細工が、台座と石留めの縁には細かい凹凸の細工がしてありました。
金属で出来ている物なのに、見た目はさながらレースのような繊細さです。
「それに、石が…なんか、」
遠目からでは分かりませんが、緑の石には角度によっては一本の線が、赤い石には星のような放射状の線が、光って浮かび上がって見えています。
「…光ってる…?」
「災難避けだそうだ」
姫の隣の椅子に再び座ったサクナがそう言ったので、姫は指輪からそちらに視線を移しました。
「…災難避け?」
「目がある石は悪い物を見張るから、持ち主を災難から遠ざける、って言われてるらしい」
「そうなの…不思議ね、いつまでも見てられそう…」
スグリ姫は、また嬉しそうに指輪を見詰めました。
指輪の送り主は指輪ではなく、指輪を見ている姫の顔を、穏やかに見詰めていました。
「これも、譲られたのよね?なのに、すごいぴったり。」
スグリ姫は、指輪の美しさだけでなく、その事にも感心しておりました。
足環や首飾りとは違い、指輪はどんなに気に入った物でも、大きさが合わなかったら指に嵌めることが出来ません。
それなのに、自分に合わせた訳ではない指輪が、まるで元々自分の物であるかのように、ぴったり指に嵌まったのです。
「どこかの指には合いそうだとは思ったが、思った以上に合ってたな。」
姫が不思議に思っていると、サクナがあっさり言いました。
「へ?合いそうって、どうやって分かったの?」
「測ったに決まってるだろ。」
当然のようにそう言われ、スグリ姫は心底驚きました。
「え、いつ?!いつ、測ったの!?…私、測られたっけ?」
「指に触ったとき、手で測ったぞ?どの指に嵌まりそうか、さっきも触って測ったろ。」
そんな事まで言われたので、姫はますます驚きました。
「そっ…んなこと、できるの!?」
「あ?出来ねぇのか?」
「あんまり、できない…と、思う…」
姫があまりにも驚いているので、サクナは説明し始めました。

