この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
3年目のプロポーズ
第1章 3年目のプロポーズ
『最近の婚活事情! 今日は結婚願望の強いタレント、〇〇さんが婚活パーティーに潜入!!』
テレビから流れたナレーションの声に、美樹はどきっとした。
さっきまで、お笑い番組をやっていたのに、時刻が過ぎていつの間に切り替わっている────
「ん? どうしたの? 美樹」
「いや! 何でもっ……!」
美樹は動揺を隠そうと、テーブルに置かれた彼の手料理を勢いよく頬張った。
「……っ、ゆ、優馬はさ……」
美樹は料理に目を向けたまま、早口で一気に喋った。
「け、結婚とか考えてる?」
言ってしまった。あぁもう。優馬から切り出してくれるのをずっと待ってたのに。耐えきれなかった。
「結婚……?」
「……うん」
心臓が、高鳴る。どんどん速くなる鼓動────