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3年目のプロポーズ
第1章 3年目のプロポーズ
「あぁ、そうだったね」
優馬は写真立てを再び伏せて置くと、俯きながら壁に寄り掛かった。
「……数年前に、亡くなったんだ」
美樹は、まさかそんなことを聞かせられると思わず、言葉につまった。
「そ、うなんだ……」
「うん……」
彼の、触れてはいけないところに触れてしまったような気がして、美樹は罪悪感に襲われた。
「そんな顔しないで……」
さらりと、髪を撫でられる。優しい笑みをたたえた優馬が、自分を見つめている。
「もう、終わったことだから……」