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3年目のプロポーズ
第1章 3年目のプロポーズ
その後、料理の後片付けで食器を洗っていた美樹は、悶々としていた。
自分にそっくりな優馬の妹────
妹のことを話した時の優馬の表情があまりに切なそうだったので、あれ以上問い詰めるのはさすがに悪い気がした。(そもそも勝手に写真を見てしまった自分が原因なのだ)
しかし────
頭の隅に浮かんだ一つの疑念。それは、決して思い過ごしではないような気がした。
美樹はごくりと唾を飲むと、口を開いた。
「ねぇ、優馬」
「うん?」
美樹が洗った食器を戸棚にしまっている優馬は、手を止めて振り返った。相変わらず、優しい笑みを向けながら。
「優馬の妹さん……私にそっくりだよね?」
優馬の眉毛が、ぴくりと動く。
「私は……妹さんの身代わりって、こと?」