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再会 ∽∝∽初恋は実らず?∽∝∽
第7章 退院
「篠宮さんがつまらなくしていたから?」
木田さんは、自分の作戦通りだったのかと、可愛く微笑んで言う。
「いや、つまらなくしようと思わなくても、元々つまらない人間なんですよ。」
「篠宮さんが?
そんなことないですよ。雨粒ちゃんのお話を見ればわかりますよ。」
「ああ、庭園の花が雨粒を纏って綺麗に輝いていてね。それを見ながら次は花に降らせようか、雨粒ちゃんはどんな風に喜ぶだろうかと考えていましたよ。」
「そんな話をしたんですか?」
「いや、関係ない女性にそんな話をしてもつまらないでしょう?」
「うふふ…うふふ…」
木田さんは何が面白いのかわからないけれど、何も言わずにずっと笑っていた。