この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
再会 ∽∝∽初恋は実らず?∽∝∽
第4章 絶対安静
一瞬驚いた篠宮さんだったけど、フッと笑みを浮かべて頷いてくれた。
「そうですよね、知らない人の家で一人にされたら、病でなくても心細いですよね。」
彼はそう言って部屋を出ていき、次にはノートパソコンを抱えて戻ってきた。
そして私の足元にあるサイドテーブルに腰掛けてそれを開いた。
「今はどんなお話を書いているんですか?」
「子供向けのお話、構想はあるんだけど、書き出しが思い浮かばなくてね。
『雨粒ちゃん』のお話、雨粒ちゃんは仲間で地面や川に降りていって、海になり、地を潤して植物の命となる。
また、空に戻って雲になり、時には雹や霰、雪になるけれど、仲良くしたいお日様にはどうしても近づけない、そんなお話にしたいんだけどね。
出だしが思い浮かばなくて…」