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「ネガティブ」のバイブル
第2章 愛欲の女神
そこには、天原が寝そべっていた。両足首を交差させてソファーの縁にかけ、片腕をだらりと投げ出している。当然、あいつの眼鏡は今俺がかけているから、天原自身はかけていない。
天原は俺たちに気づくと、気だるそうに上体を起こし、座り直した。そんな天原の隣に、成瀬が座る。天原の首に横から抱きつき、唇を寄せると、天原も横を向いて成瀬の唇を奪う。
あれ…なんかおかしくない?
目の前の光景に、目を疑う。男女がイチャイチャしている。俺は一人、それを見ている。
なんだこの状況。俺はどうすればいいんだ?
「あの~…」
お楽しみのところ申し訳ないんですが…、と声をかける。が、二人はそれでも唇を貪り合っている。
と、口と口の間に銀糸が引く。…いや違う、よく見るとそれは銀ではなく、白。それを巻き取るようにして、成瀬は口の中に引き入れた。すると、クッチャクッチャといつものごとく噛み始める。
天原は立ち上がり、ソファーから離れた。成瀬がこちらを見る。
「なにしてんの?」
ヤルんでしょ、と成瀬はにっと笑った。
「え、いや…でも…話があるんじゃ…?」
その前に話がある、と言ったのは成瀬だ。
天原は俺たちに気づくと、気だるそうに上体を起こし、座り直した。そんな天原の隣に、成瀬が座る。天原の首に横から抱きつき、唇を寄せると、天原も横を向いて成瀬の唇を奪う。
あれ…なんかおかしくない?
目の前の光景に、目を疑う。男女がイチャイチャしている。俺は一人、それを見ている。
なんだこの状況。俺はどうすればいいんだ?
「あの~…」
お楽しみのところ申し訳ないんですが…、と声をかける。が、二人はそれでも唇を貪り合っている。
と、口と口の間に銀糸が引く。…いや違う、よく見るとそれは銀ではなく、白。それを巻き取るようにして、成瀬は口の中に引き入れた。すると、クッチャクッチャといつものごとく噛み始める。
天原は立ち上がり、ソファーから離れた。成瀬がこちらを見る。
「なにしてんの?」
ヤルんでしょ、と成瀬はにっと笑った。
「え、いや…でも…話があるんじゃ…?」
その前に話がある、と言ったのは成瀬だ。