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「ネガティブ」のバイブル
第3章 Gメン…いや、G以下メン
「何があったの?」
その言葉で、ひとつ年下の弟への、俺の人生相談が始まる。
かくかくしかじかを話すと、弟は心底どうでも良さそうな顔をした。
「物足りないならまた誰かとヤればいいじゃん」
同じ親からどう遺伝したのか、弟はいわゆるイケメンだ。そしてご覧の通り、なんだかんだ面倒見がいい。だからすごくモテる。…俺と違って。
「誰かとヤれるなんて俺にはもう二度とないと思うから、落ち込んでんの…」
そもそも、あれは不幸が続きまくる中の、たった一つの幸いだった。今までにないくらいの。そして、こんな幸運はもうこれきりだろう。
「だいたい、エビマヨパンとか超ーーーどうでもいいし。すべてはエビマヨパンのせいって兄貴は言うけど、関係ないと思うよ」
「…そうか。わかった」
ポジティブでモテモテで順風満帆な弟に相談した俺が間違いだったということが。
「じゃあその天原くんに相談してみたら?ダメ元で」
俺が納得していないのを見透かしてか、弟が言った。
天原に…?
「…そうだな。ありがとう」
あり得ないなと思いながら、俺はそう告げ、自室へ戻った。
その言葉で、ひとつ年下の弟への、俺の人生相談が始まる。
かくかくしかじかを話すと、弟は心底どうでも良さそうな顔をした。
「物足りないならまた誰かとヤればいいじゃん」
同じ親からどう遺伝したのか、弟はいわゆるイケメンだ。そしてご覧の通り、なんだかんだ面倒見がいい。だからすごくモテる。…俺と違って。
「誰かとヤれるなんて俺にはもう二度とないと思うから、落ち込んでんの…」
そもそも、あれは不幸が続きまくる中の、たった一つの幸いだった。今までにないくらいの。そして、こんな幸運はもうこれきりだろう。
「だいたい、エビマヨパンとか超ーーーどうでもいいし。すべてはエビマヨパンのせいって兄貴は言うけど、関係ないと思うよ」
「…そうか。わかった」
ポジティブでモテモテで順風満帆な弟に相談した俺が間違いだったということが。
「じゃあその天原くんに相談してみたら?ダメ元で」
俺が納得していないのを見透かしてか、弟が言った。
天原に…?
「…そうだな。ありがとう」
あり得ないなと思いながら、俺はそう告げ、自室へ戻った。