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「ネガティブ」のバイブル
第3章 Gメン…いや、G以下メン
「いや、なんか…こんな気持ち悪がられるような虫でも何かの役に立ってるんだなって…」
「…蜘蛛が?」
「ゴ(自主規制)が」
家にいるゴ(自主規制)を食べてくれる蜘蛛が、じゃないのか…――そう顔に書いてある弟に口を挟む余裕も与えず、俺は早口で続ける。
「不快害虫って呼ばれてるゴ(自主規制)でさえ、蜘蛛のエサとして役に立ってる。それなのに俺は、何の役にも立たない。つまり俺はゴ(自主規制)以下の存ざ」
「兄貴さあ」
俺が最後まで言い終える前に、弟が遮った。
「――明日久しぶりに二人でどこか出掛けようか。どこかっていうか、病院に」
弟は面倒見が良い。
翌朝、リビングに降りていくと、テーブルにはスープや卵焼きなどの朝食と、その横に2000円と診察カードが置いてあった。
弟はもう家を出た後のようだった。
朝食を終えた俺は、弟の席にお金を置き診察カードは置きっぱなしで家を出た。
「…蜘蛛が?」
「ゴ(自主規制)が」
家にいるゴ(自主規制)を食べてくれる蜘蛛が、じゃないのか…――そう顔に書いてある弟に口を挟む余裕も与えず、俺は早口で続ける。
「不快害虫って呼ばれてるゴ(自主規制)でさえ、蜘蛛のエサとして役に立ってる。それなのに俺は、何の役にも立たない。つまり俺はゴ(自主規制)以下の存ざ」
「兄貴さあ」
俺が最後まで言い終える前に、弟が遮った。
「――明日久しぶりに二人でどこか出掛けようか。どこかっていうか、病院に」
弟は面倒見が良い。
翌朝、リビングに降りていくと、テーブルにはスープや卵焼きなどの朝食と、その横に2000円と診察カードが置いてあった。
弟はもう家を出た後のようだった。
朝食を終えた俺は、弟の席にお金を置き診察カードは置きっぱなしで家を出た。