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「ネガティブ」のバイブル
第3章 Gメン…いや、G以下メン
「だから、名前に関しては人一倍敏感っていうか…人気の名前が羨ましくて、つい…思ってもないこと言っちゃうっていうか…」
と、興味無さそうに聞いていた天原が、静かに立ち上がる。椅子をしまい、ゆっくりとこちらへ向いた。
「だっだだだから、コンプレックスの裏返しっていうか妬みっていうか…本当にそう思ってるわけじゃないから…!」
天原は無表情のまま、じっとこちらを見ている。
「で…で、その…」
俺を見つめたまま一歩こちらへ近づく天原に、冷や汗をかきながら必死に言葉を続ける。
「あのっ…!ごめんっ!本当にごめんって!!」
もはや目をつぶり、天原を直視することさえできなかった。
と、天原が俺の肩をつかむ。ひっ、と俺は情けない声をあげた。
「全国の翔さんごめんなさいッッ!!」
恐怖に、かすれた叫び声。
また何かされる…!?
「わかったから、そこをどいてくれ。そこまでピッタリくっついて話さなくてもいいだろ」
あきれたように言う天原。俺ははたと止まり、目を開ける。
天原が座ってるときはあまり近いと感じなかったが、確かに、俺は天原の席に張り付くように立ち、出口を塞いでいた。天原の席は壁際だから、これでは出られない。
「あ…ごめん」
と、興味無さそうに聞いていた天原が、静かに立ち上がる。椅子をしまい、ゆっくりとこちらへ向いた。
「だっだだだから、コンプレックスの裏返しっていうか妬みっていうか…本当にそう思ってるわけじゃないから…!」
天原は無表情のまま、じっとこちらを見ている。
「で…で、その…」
俺を見つめたまま一歩こちらへ近づく天原に、冷や汗をかきながら必死に言葉を続ける。
「あのっ…!ごめんっ!本当にごめんって!!」
もはや目をつぶり、天原を直視することさえできなかった。
と、天原が俺の肩をつかむ。ひっ、と俺は情けない声をあげた。
「全国の翔さんごめんなさいッッ!!」
恐怖に、かすれた叫び声。
また何かされる…!?
「わかったから、そこをどいてくれ。そこまでピッタリくっついて話さなくてもいいだろ」
あきれたように言う天原。俺ははたと止まり、目を開ける。
天原が座ってるときはあまり近いと感じなかったが、確かに、俺は天原の席に張り付くように立ち、出口を塞いでいた。天原の席は壁際だから、これでは出られない。
「あ…ごめん」