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「ネガティブ」のバイブル
第3章 Gメン…いや、G以下メン
また部活をサボった。
放課後の静かな廊下に俺はいた。扉や窓の開け放たれた教室の前を、周りをうかがいながら歩く。どこかのクラスから、数人の話し声が聞こえる。
コソコソしているのは、部活をサボったからという理由だけではない。今向かっているのが、美術準備室だからだ。
なんとなく、そこに出入りしているところはあまり人目に触れない方が良いような気がしていた。
「…よし」
少し離れたところから、周りに誰もいないことを確認し、美術準備室と書かれた扉へ近づく。
そっと開けた瞬間、けたたましい音が飛び出してきた。ヒュイインという掃除機をかける音。この大きな棚の向こう側からのようだが、誰か掃除しているのだろうか。廊下の静けさに慣れていた耳は、びっくりしていた。
しかも…なんだ?叫んでる声が聞こえる。
「これがほしいの?ん?」
女性のようだ。
「うう…っ!うううお願いします!」
少し喋りにくそうな男性の声。
どうしたんだろう。ゆすりか何かされているのだろうか。俺は恐る恐る踏み出し、棚の陰から覗き込む。
放課後の静かな廊下に俺はいた。扉や窓の開け放たれた教室の前を、周りをうかがいながら歩く。どこかのクラスから、数人の話し声が聞こえる。
コソコソしているのは、部活をサボったからという理由だけではない。今向かっているのが、美術準備室だからだ。
なんとなく、そこに出入りしているところはあまり人目に触れない方が良いような気がしていた。
「…よし」
少し離れたところから、周りに誰もいないことを確認し、美術準備室と書かれた扉へ近づく。
そっと開けた瞬間、けたたましい音が飛び出してきた。ヒュイインという掃除機をかける音。この大きな棚の向こう側からのようだが、誰か掃除しているのだろうか。廊下の静けさに慣れていた耳は、びっくりしていた。
しかも…なんだ?叫んでる声が聞こえる。
「これがほしいの?ん?」
女性のようだ。
「うう…っ!うううお願いします!」
少し喋りにくそうな男性の声。
どうしたんだろう。ゆすりか何かされているのだろうか。俺は恐る恐る踏み出し、棚の陰から覗き込む。