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「ネガティブ」のバイブル
第4章 不幸の眼鏡
俺は、まるで何事もなかったかのように視線を窓の外へ戻す。

「無視かよ!」
正之のツッコミに、びくりと振り向く。

「…え?俺の存在に気づいてくれてたの?」

「何言ってんだよ。だから挨拶したんだろ。他に誰に挨拶すんだよ」

「広樹に…とか?」
俺は、正之じゃない方の友人を指差した。言い忘れてたけど、正之じゃない方の友人は、実は広樹という名だ。

「いやいや、こいつとは朝練で既に会ってるから。…っていうか広樹に挨拶するならお前にもしてるだろ」

「ありがとう…」

「って…泣きそうになってんじゃねーよ!」
正之じゃない方の友人がぎょっとしていた。

「この前も女子とのことでなんか悩んでたけど…なんでそんな卑屈なんだよ。そこまで自分を過小評価する必要ないだろーに」

「…ごめん。必要ないよね…俺なんてこの世界に必要ないよね…」

「うわ落ち込み始めたっ」

「またかよ!…めんどくせーやつだな~」


以上、俺のネガティブ具合に周りも慣れてきた頃のとある朝のことだった。
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