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第5章 天使が舞い降りました

「付き合うって…どうするっけ？俺そういうの初めてで…」

「わ、私もっ！えっと…具体的には何するんだろ」

「あ、取り敢えず…下の名前で呼んでも良い？」

黒川茉莉。マツリが、黒川さんの下の名前だ。

「うん！私も…空也くんって呼んでも良い？」
頬を染めて言う黒川さんは、とても可愛かった。…だけど。


“クウヤクン”

言われて、どうしようかと迷った。

「あ…ダメだった？馴れ馴れしいかな」

「いやいや、全然！…ありがとう、そう呼んでくれると嬉しい」

「うん、空也くん。あの…よろしくね」

「よろしく、茉莉」
名前を呼ぶと、彼女は照れの混じった嬉しそうな笑顔を見せた。