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「ネガティブ」のバイブル
第1章 エビマヨパン
「0。おまえは俺を、本気で怒らせたようだ」
今までのような、言ったか言ってないか、高いか低いかすらわからないような声ではなく、天原は、はっきりと言い放った。
だが、内容に反し、言葉に感情は込もってない。また、いつものように前髪や横髪が邪魔をし、表情は読み取れない。
そしてあまりの展開に、なにが起こったのか、どうしていいか頭が追い付かない。
天原が、自分の眼鏡に手をやる。わずかに下へずらし、レンズを介さず俺を直視する目は、冷ややかで、鋭かった。
「仏の顔も三度までって言葉、知ってるか?」
前髪の間からのぞかせる切れ長の目を、さらに鋭く尖らせ、天原が静かに言った。俺は手に汗を握る。
なんでだろう。ものすごく嫌な予感が…。
「し、知ら…知らない…」
嘘をついた。
「ならば教えてやる。いくら仏のように慈悲深い者でも、何度でも許すわけではないということだ」
あいつの顔…初めてまともに見た。
眼鏡を外し、前髪を軽く分けた天原は、結構女子受けしそうな顔をしていた。俺がじっと天原の顔を凝視してる中、あいつはゆっくりと近づいてくる。
「俺は仏ではない。仏ならば三度まで許すのかもしれないが、俺の場合三度目はない」
今までのような、言ったか言ってないか、高いか低いかすらわからないような声ではなく、天原は、はっきりと言い放った。
だが、内容に反し、言葉に感情は込もってない。また、いつものように前髪や横髪が邪魔をし、表情は読み取れない。
そしてあまりの展開に、なにが起こったのか、どうしていいか頭が追い付かない。
天原が、自分の眼鏡に手をやる。わずかに下へずらし、レンズを介さず俺を直視する目は、冷ややかで、鋭かった。
「仏の顔も三度までって言葉、知ってるか?」
前髪の間からのぞかせる切れ長の目を、さらに鋭く尖らせ、天原が静かに言った。俺は手に汗を握る。
なんでだろう。ものすごく嫌な予感が…。
「し、知ら…知らない…」
嘘をついた。
「ならば教えてやる。いくら仏のように慈悲深い者でも、何度でも許すわけではないということだ」
あいつの顔…初めてまともに見た。
眼鏡を外し、前髪を軽く分けた天原は、結構女子受けしそうな顔をしていた。俺がじっと天原の顔を凝視してる中、あいつはゆっくりと近づいてくる。
「俺は仏ではない。仏ならば三度まで許すのかもしれないが、俺の場合三度目はない」