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降っても照っても曇っても(くすくす姫後日談・その4.5)
第2章 白薔薇と赤薔薇
「…ん?」
スグリ姫は、目を開けました。
開けると同時に起き上がり、お手洗いに駆け込むと月のものの手当てをしました。
「…ふー…女って、大変…」
戻ってくると寝ていた長椅子にもたれて座って、溜息を吐きました。
そのまましばらくぼんやりしているうちに、だんだん目が覚めてきました。
(今、何時かしら)
窓の外を見ると、日はだいぶ高くなっていました。
もしかすると、昼を過ぎているかもしれません。
時計を確認するのが面倒で、そのままぼうっとしておりました。
「…そうだわ、続き…」
姫はのろのろ立ち上がって、扉のついている戸棚の所へ行きました。
右端の扉を開けると、やりかけの木工品が入っています。
姫はそれを眺めているうちに、眠る前の事がだんだん思い出されてきました。
「…ううう…恥っ…」
結局、無理はしなくて良いと言われて、べそべそ泣いて甘やかされて、最後は寝てしまったのです。
(いくら「無理すんな」って言われたとしても、これじゃ、だめすぎる…)
月のものの時期とはいえ、このままではいけない、と姫は思いました。
今までは寝ていても良かったかもしれませんが、これからは遠くの地で、一家の主を支えることになるのです。
いつもサクナが居て、甘やかしてくれる訳ではないでしょう。
挟んだり咥えたりはしなくて良いと言われても、出来ることを出来る範囲ですることは必要よね、と姫は思いました。
「…うん。せめて続きを、」
木工品を出そうとしたとき。
「スグリ、起きてるか」
「ひゃっ!?」
サクナの声で反射的に扉を閉めたため、姫は扉に指を挟んでしまいました。
「どうした、大丈夫か!?」
「うー…なんで…」
なんでサクナは間の悪いときに来るの、と姫が思ってうずくまっていると、かちゃんと何かを置く音がして、それから目の前の床に、影が落ちました。
スグリ姫は、目を開けました。
開けると同時に起き上がり、お手洗いに駆け込むと月のものの手当てをしました。
「…ふー…女って、大変…」
戻ってくると寝ていた長椅子にもたれて座って、溜息を吐きました。
そのまましばらくぼんやりしているうちに、だんだん目が覚めてきました。
(今、何時かしら)
窓の外を見ると、日はだいぶ高くなっていました。
もしかすると、昼を過ぎているかもしれません。
時計を確認するのが面倒で、そのままぼうっとしておりました。
「…そうだわ、続き…」
姫はのろのろ立ち上がって、扉のついている戸棚の所へ行きました。
右端の扉を開けると、やりかけの木工品が入っています。
姫はそれを眺めているうちに、眠る前の事がだんだん思い出されてきました。
「…ううう…恥っ…」
結局、無理はしなくて良いと言われて、べそべそ泣いて甘やかされて、最後は寝てしまったのです。
(いくら「無理すんな」って言われたとしても、これじゃ、だめすぎる…)
月のものの時期とはいえ、このままではいけない、と姫は思いました。
今までは寝ていても良かったかもしれませんが、これからは遠くの地で、一家の主を支えることになるのです。
いつもサクナが居て、甘やかしてくれる訳ではないでしょう。
挟んだり咥えたりはしなくて良いと言われても、出来ることを出来る範囲ですることは必要よね、と姫は思いました。
「…うん。せめて続きを、」
木工品を出そうとしたとき。
「スグリ、起きてるか」
「ひゃっ!?」
サクナの声で反射的に扉を閉めたため、姫は扉に指を挟んでしまいました。
「どうした、大丈夫か!?」
「うー…なんで…」
なんでサクナは間の悪いときに来るの、と姫が思ってうずくまっていると、かちゃんと何かを置く音がして、それから目の前の床に、影が落ちました。