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柊屋敷の嫁御様(くすくす姫後日談・その5)
第10章 面接と候補者
「…うん…」
「別に、候補者を落とさなくても良いぞ。お前が嫌な奴が居たら言えってだけだ」
「え?!そうなの?!」
髪に口づけながら気軽に言ったサクナに、姫は驚きました。

「…まあ、そんくらいの気持ちで行っとけって事だ」
「…なんだ…」
萎れた姫を見て、サクナは笑って頬っぺたに口づけました。

「どっちにしろ、お前の意見は落とす為にゃ使わねぇよ」
「ほんと?!」
「って言うか、使えねぇだろ。お前、会ったばっかの奴の事を悪く言えるのか?」
「…うっ…」
「ほらな、使えねぇだろ?」
だから安心して面接しとけと言うと、もう片方の頬っぺたに口づけました。

「…うん。…サクナ?」
「ん?なん」
スグリ姫はサクナが言い終わらないうちに、少し背伸びして唇にちゅっと口づけました。
「うふふ。これで面接がんば…んん?!んーっ!?」
「…っの」
触れたら危ないと分かっていたのでわざと触れなかった唇を姫の方から与えられ、サクナは八つ当たりの様に何度も姫の唇を喰んで、割って、吸いました。
「…それで済む訳無ぇだろ、」
「っ、ふ…」
これ以上は本当に危ないと思って離れたサクナは、見上げる姫の潤んだ瞳と目が合って、またふらっと桜桃の様な唇に吸い寄せられました。
「クッソ…」
「ん…」
シャツを握っていた姫の両手がサクナの首に回されて、二人の頭の中からは、お互いの感触と熱と息遣い以外が消え去…


「はいはいはい!!そこまでです!!」
…ることは、突然ばんっ!と扉が開いた音と、てきぱきした声によって阻止されました。

「!!」
「ほらほら、時間切れですよ!さあさあさあ!お仕事のお時間ですっ!!」
「バンシル…!」
「お二人共、ぎっりぎりで踏み止まって下さいまして、誠に有り難う御座いました!」
お茶道具をテーブルに置いたバンシルは二人の間に割って入り、姫の髪と服の乱れをさっさと整えました。

「それにしてもお二人の『ほんの少し』は、随分長くてらっしゃるんですねえ」
「…返す返すも、済まねぇ…」
「…重ね重ね、ごめんなさい…」
「いいえ?何が?全然?別に?何とも?」
有能な侍女はやたら朗らかに言いました。

「では、ご当主様はとっととお出掛けなさりやがって下さいましね?」
バンシルは目以外の全ての部分で、にっこりサクナに笑いかけました。

「さっさと行ってらっしゃいませ。夕方まで、ご機嫌よう」
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