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柊屋敷の嫁御様(くすくす姫後日談・その5)
第10章 面接と候補者
「大丈夫か?」
「う…?」
風呂で散々「ご褒美」を遣り取りしたスグリ姫は、寝台にぐったり沈んでおりました。
ふらふらになる寸前に湯から上げられ、拭かれて包まれて運ばれて、水を飲まされ横たえられて、しばらくうとうとしていた所に、サクナが戻ってきました。
「…だいじょぶ…たぶん、あしたおきれる…」
今日は長いこと風呂に浸かっていただけでくすぐったくはされなかったので、筋肉痛にはならないでしょう。
手を伸ばして抱きついて引っ張ると、温かい体が姫の横に滑り込んで来て、きゅっと抱きしめられました。
それから、そうか明日は大丈夫か、と髪を撫でられて、姫はふふっと笑って頷いて、目をつぶりました。
「なあ」
「…なに?」
「風呂で『見合い』したこと有るのか?」
「な!?」
目を閉じて眠りに引き込まれかけていた姫は、不意打ちの質問に驚きすぎて、目がぱっちりと覚めました。
「ばかっ!!!そんなの、有る訳、ないじゃないっ!『お手合わせの間』に、お風呂なんてないものっ!!」
「そうか。…そうだよなあ」
姫は、自分を撫でながらぼんやり呟くサクナをぽかぽか叩きました。
「もう!なんでそんなこと聞くのよー!すごい意地悪っ!!」
「悪ぃ。ちょっと知りたかっただけだ」
むっと尖らせた姫の唇に、サクナは唇で触れました。
「それじゃあ風呂も、お前の好きな『初めて』って訳だな」
唇に触れたままそう言ってちゅっと口づけたサクナがやけに嬉しそうだったので、姫は先程の意地悪な質問を許してあげることにしました。
「…なあ?」
「なあにー?」
うとうとし始めた姫の髪を撫でながら、サクナはまた何か聞きたそうに口を開きました。
姫は今度も、ふにゃふにゃと眠たそうに返事をしました。
「う…?」
風呂で散々「ご褒美」を遣り取りしたスグリ姫は、寝台にぐったり沈んでおりました。
ふらふらになる寸前に湯から上げられ、拭かれて包まれて運ばれて、水を飲まされ横たえられて、しばらくうとうとしていた所に、サクナが戻ってきました。
「…だいじょぶ…たぶん、あしたおきれる…」
今日は長いこと風呂に浸かっていただけでくすぐったくはされなかったので、筋肉痛にはならないでしょう。
手を伸ばして抱きついて引っ張ると、温かい体が姫の横に滑り込んで来て、きゅっと抱きしめられました。
それから、そうか明日は大丈夫か、と髪を撫でられて、姫はふふっと笑って頷いて、目をつぶりました。
「なあ」
「…なに?」
「風呂で『見合い』したこと有るのか?」
「な!?」
目を閉じて眠りに引き込まれかけていた姫は、不意打ちの質問に驚きすぎて、目がぱっちりと覚めました。
「ばかっ!!!そんなの、有る訳、ないじゃないっ!『お手合わせの間』に、お風呂なんてないものっ!!」
「そうか。…そうだよなあ」
姫は、自分を撫でながらぼんやり呟くサクナをぽかぽか叩きました。
「もう!なんでそんなこと聞くのよー!すごい意地悪っ!!」
「悪ぃ。ちょっと知りたかっただけだ」
むっと尖らせた姫の唇に、サクナは唇で触れました。
「それじゃあ風呂も、お前の好きな『初めて』って訳だな」
唇に触れたままそう言ってちゅっと口づけたサクナがやけに嬉しそうだったので、姫は先程の意地悪な質問を許してあげることにしました。
「…なあ?」
「なあにー?」
うとうとし始めた姫の髪を撫でながら、サクナはまた何か聞きたそうに口を開きました。
姫は今度も、ふにゃふにゃと眠たそうに返事をしました。