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柊屋敷の嫁御様(くすくす姫後日談・その5)
第11章 休息と責任
「遠慮すんな」
「するわよ!」

面接の翌日。
この家の当主と婚約者の間では、一日の過ごし方について、朝から一悶着ありました。

スグリ姫は、体調が万全ではありませんでした。面接の「ご褒美」の風呂を、せっかくなんとか翌日に響かない程度で終えたのに、最後に寝床で上乗せされてしまったのです。
姫にしてみれば全くそんな結果に繋がるとは思わなかったバンシルについての話が、何故かサクナにとってはそんな結果になって当然、考え無しにも程があるという話に聞こえたらしいのです。
そして昨日の宣言通り、姫のことはサクナが責任持って面倒を見る、と言われました。
…言われましたが。

「だって、お仕事する場所でしょう?ちょっと入るくらいなら良いけど、そこでずーっと寝てるなんて…そんな、邪魔するような事、嫌よっ!」
「お前が邪魔な訳無ぇだろ?そりゃあこれをきっかけにいつも仕事場に入り浸るような奴なら邪魔だろうが、お前はそういう奴じゃ無え。それに今日は特別だ、面倒見るって約束したからな」
そう畳み掛けられて、姫は二の句が告げられなくなりました。

「とにかくお前は今日は執務室に連れて行く」
「行かないわよっ!」
「バンシルも居ねぇのに、ずっとここで寝てる訳に行かねぇだろ」
「それは、そう…かもだけど、」
「俺も、一度あっちに詰めたらここに度々は戻って来れねえ。いつもみてぇにふらふら出歩けるお前ならともかく」
「ふゃん!」
姫は寝台の上に半身を起こして床に立っているサクナと話していましたが、サクナに引き起こされかけたものの腰が砕けて座れずに、再びくにゃんと崩れました。

「…これじゃあここから扉までだって歩けねぇだろ?廊下をハイハイでもするか?」
「うう…誰のせいよぉ…!」
「俺とお前の二人のせいだろ、連帯責任だ」
嘆く姫の頭を撫でながら、サクナはさらりと言いました。

「…結果があれこれ女にだけ被さる連帯責任っ…ひどい…」
「仕方無ぇだろ。そういう造りになっちまってるんだから、諦めろ」
そういうとサクナは姫を上掛けごとひょいっと抱き上げました。

「ひゃあ!下ろしてー!」
「暴れんな、いい子にしてろ。とにかく、とりあえずあっち行くぞ。…ここに置いといたら、心配で仕事にならねえ」
心配で仕事にならないと聞いて大人しくなった姫の赤らんだ頬に口づけると、サクナは姫を私室からそのまま連れ出しました。
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