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柊屋敷の嫁御様(くすくす姫後日談・その5)
第1章 ヒイラギと姫君
「緊張して、眠れねぇのか」
「…うんー?ううん?」
「どっちだよ」
姫のおかしな返事を聞いて、サクナはくすっと笑いながら、姫の髪に頬擦りしました。

「緊張は、してないかしら…楽しみにしてる」
サクナがいつも過ごしている所に行けるのは、ほんの少しどきどきすることでもありましたが、その何百倍も楽しみなことでありました。

「でも、眠れないのは、合ってる」
そう言うと姫は、サクナの寝間着に顔を擦り付けて、仄かなオレンジの香りの混じったサクナの匂いを吸い込みました。

「…あのね…したいの…してほしいの」
恥ずかしくて、すりすりと額を擦り寄せながら言うと、サクナはきゅっと抱きしめてくれました。
「…明日早いぞ?それにお前、あー…終わったばっかだろ」
大丈夫なのか、と聞くサクナに、姫は言いました。

「大丈夫じゃない…」
「なら止めとけ」
「違うの。してくれないと、大丈夫じゃないの」
「え?」
「触って…」
手を引かれたサクナは、姫の秘所に触れました。
そこは熱く柔らかく泥濘んでおり、まるでそこに入る為に愛撫をした後の様でした。
「お前…」
「んっ…」
サクナがそこに指を埋めると、姫は眉を寄せてサクナの寝間着をきゅうっと握り、甘い吐息を吐きました。

「何か、したのか」
「してない…してないけど」
「すげぇな…これじゃ寝れねぇか」
「うんっ…んんっ…ふ」
二人は口づけ合ってくちゅくちゅと舌を絡ませながら歩いて、縺れ合うように寝台に倒れ込みました。
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