この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
柊屋敷の嫁御様(くすくす姫後日談・その5)
第5章 桃と来客

「ビスカスが騒いでただろ。ローゼルは、滅多に他人に頭を下げたりしねぇ奴なんだぞ?……あーあ、行きたくねえ…」
「へっ?!」
サクナは頭を撫でるのを止めて、姫の首筋に顔を埋めました。

「あー…このままお前にあちこち埋まって昼寝してぇな……ん?」
「ひゃ!」
姫をぎゅうっと抱き締めて胸元に口づけたサクナは、次の瞬間不思議そうに首を傾げて、胸の谷間に手を突っ込みました。

「…なんだこりゃ。凶器か」
姫の胸元から取り出されたのは、布巾に包まれた長い銀器でした。
「あ。これ、厨房に返そうとしてたの。落としたら困るから仕舞ってたの、忘れてた」
「んなもんこんなとこに挟むな、今度もっと良いもん挟ませてやるから…そうか、それであんなとこに居たのか」
もっと良いもの?と思いながら姫がうん、と頷くと、サクナが言いました。
「仕方ねぇ。凶器で脅されちゃ、行かなきゃな」
「そうよ!タンム様たち、大事なお客様なんでしょう? お待ちになってるわよ、行って!早く行ってっ 」
姫がぐいぐい体を押すと、サクナは苦笑しました。

「…お前は、そういう奴だよな…」
こいつは預かる、と銀器を仕舞いながら、サクナは姫に言いました。
「分かった、行くから目ぇ瞑れ。で、二十数えろ」
「目?うん。……ん?…ふ!?」
単純な姫が言われた通りに目を閉じると、唇を柔らかく食まれました。
そしてそのまま口づけられましたが、スグリ姫には二十どころか、二百くらい経った気がしました。

「行って来る、また午後な。バンシルの言うこと聞いて、今度こそ良い子にしてろ」
「いって、らっしゃい…」
頭を撫でられてそのまま椅子に残った姫は、バンシルが戻ってくるまで、へにゃへにゃと椅子にへたり込んで、崩れたままでした。

/235ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ