この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
柊屋敷の嫁御様(くすくす姫後日談・その5)
第7章 暇とお仕事
「でも、もし出来ない体質とかだったら、春からずっと今日の午後みたいな暇が続くかもしれないのよ?…サクナは季節的にお仕事がどんどん忙しくなるだろうし、バンシルも居ないし、新しい侍女が来てくれてもバンシルみたいじゃないだろうし…でも、お仕事とかはしなくていいって言われてるし…」
姫の言葉はだんだん小さくなって、最後はほとんど口の中でもごもご言っているだけのようになりました。
「姫様。焦り過ぎですよ」
「…焦ってるかしら、私」
姫はバンシルの言葉を聞いて、目を伏せました。
「お気持ちは分かりますけど、御当主も姫様に何もしなくて良いって言ってんですから、ゆっくり慣れたらいいんじゃないですかね」
「…うん…」
「今は来たばかりですから、暇を持て余すのは仕方ないですよ。こちらに慣れたら城でなさっているように、厨房に行ったり庭に行ったり木工したり、色々することが出来ますよ」
「…そう、ね…」
バンシルの言葉は、もっともでした。
もっともではありましたが、その言葉をじっと聞いていたスグリ姫は、心から納得は出来ませんでした。
姫の言葉はだんだん小さくなって、最後はほとんど口の中でもごもご言っているだけのようになりました。
「姫様。焦り過ぎですよ」
「…焦ってるかしら、私」
姫はバンシルの言葉を聞いて、目を伏せました。
「お気持ちは分かりますけど、御当主も姫様に何もしなくて良いって言ってんですから、ゆっくり慣れたらいいんじゃないですかね」
「…うん…」
「今は来たばかりですから、暇を持て余すのは仕方ないですよ。こちらに慣れたら城でなさっているように、厨房に行ったり庭に行ったり木工したり、色々することが出来ますよ」
「…そう、ね…」
バンシルの言葉は、もっともでした。
もっともではありましたが、その言葉をじっと聞いていたスグリ姫は、心から納得は出来ませんでした。