この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
愛の調教バトル
第5章 初調教前夜・男の回想2

 こうして二人ともすっかり馴染み、家族もどきの生活にどっぷり浸かっているうちに、

いつしか、十年の年月が流れた。



 この間に、私は大学院に進み、修了して、ある研究機関に就職し8年目を迎えた。

 玲子は、高校を出て大学に進学し、私の勧めもあって司書の資格をとり、

公立図書館に就職して2年たった。

 翔子たちの母は、体調を崩しがちで何回か入退院を繰り返していたが、

ついにこの年5月病死してしまった。


 通夜、葬儀を慌ただしく終え、四十九日の法要と納骨も済ませた晩、

私は、玲子にある決意を伝えた。

「寝え、玲子ちゃん、俺、今度は本当にこの家を出ようと思うんだ」

「えっ、どうして?あたしを一人にして置いていっちゃの?」

 玲子は、今にも泣きださんばかりの顔になった。


「置いていったり、するんじゃないよ。

 この家のことのいろいろは、これまで通りちゃんとやるし、

玲子ちゃんともしょっちゅう会うし、いつでも相談に乗るよ。

ただ、奥さん(私は玲子たちの母をこう呼んでいた)がいなくなった今、

俺たち二人だけでここに住んでいるのは、ちょっとまずいよ」

「えっ、どうしてまずいの?」

「だってさ、玲子ちゃんは若くてピチピチの女性だし、

俺だって30歳過ぎたとはいえまだ若い男だ。

そんな二人がこのまま二人だけで暮らしていたら、

お年頃を迎える玲子ちゃんの結婚に支障がでてしまうよ」

 私がこういうと、とうとう玲子はシクシク泣き出してしまった。



「どうしたの?、だって、そうだろう?」

 玲子は泣きはらした目で、恨めしそうに私をじっと見た。

「あたし、あたし、結婚なんかできない!」

「ええーっ!どうして?」


「あたしに心臓の病気があるの、知っているでしょう?」

「うん、それは聞いて知っているけど・・・」

「1年前の検診の時、あたし気になるから結婚できるか訊いてみたの。

そしたら、赤ちゃんを生むのは到底無理だし、

夫婦のセックスもなるべく控えた方がいいと、いわれてしまったの。

すごくショックで、重い病気のお母さんには、とてもいえなかった」


「それはわかるけど、そんな大事なこと、どうして俺に相談してくれないの?」

 玲子はキッと唇を結んで顔を上げ、私を睨んだ。


 




 
/86ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ