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ビスカスくんの下ネタ日記(くすくす姫後日談サイドストーリー)
第9章 夢は夢だから夢なのです
「お嬢様」
「なあに、ビスカス」

スグリ様が部屋を去られた後。
お嬢様は、俺の近くにいらっしゃって、上掛けがずれているのを直し始めた。お嬢様ぁ、ちゃんとしてらっしゃるからねー。僅かなずれも、気になるんだな。

一生懸命作業しなさるお嬢様のおっ……胸が顔に被さって来かけているのを、俺はこっそり楽しんだ。お嬢様がスグリ様なら、窒息しそうになってる所だが、その心配無く楽しめるのは有り難ぇねw
それが終わられたお嬢様は俺に向き直ったが、なさってた作業のせいだかなんだか、やけに距離が近かった。

「……とりあえず、お座りになって下せえ」
「ええ」

少し離れた所に有った椅子をお勧めしたところ、お嬢様はそれを寝台の近くまで運んで来られた。椅子を運ぶのさえお手伝い出来ない不甲斐なさで、胸が痛えわ。
薪の持てるウサギ姫様と違って、お嬢様はそんなに力持ちじゃあ無え。一生懸命運んでらっしゃるお嬢様の顔をこそっと見ると、物凄くお疲れの様子だ。さっきも思ったが、目は充血して腫れぼったいし、顔色も悪い。俺が怪我して寝ずの看病をさせる事になっちまったせいでこんな風にやつれられたのかと思うと、自分を殴りつけたくなってくる。
お嬢様ぁ、責任感の強い御方だ。俺を放って置いて帰るなんざ、出来なかったんだろう。
お嬢様。俺なんかの為にそこまでなさらなくたって、宜しいんですぜ。お嬢様が健やかで幸福でお美しくて高慢で我が儘で、誰よりも輝いていらっしゃる事が、俺の望みなんですよ……。

「……とりあえず、座ったわよ?」
「お嬢様」

お嬢様は俺の胸の横辺りに椅子を置いてそこに落ち着いた。俺は口を開いて、頭を下げた。

「申し訳、ありやせんっ!」
「お前……何回謝るの?」

サイドテーブルに置いてあるタオルで俺の汗を拭こうとして下さっていたお嬢様は、呆れた様に言った。今度の謝罪はさっきと違って、ちゃんと理由が有るんでさあ。

「あの……こ、んやく、の話を、サクナ様とスグリ様に、お聞きして、ですね」
「聞いちゃったの?私から話そうと思っていたのに……口の軽いご夫婦だわね」

お嬢様は俺のおでこの汗を優しく押さえる様に拭き終えると、サクナ様とスグリ様に軽く文句を言いながら、置いてあったコップに水を注がれた。そして、緊張の余り咳き込みそうになっている俺にそれを渡して下さったので、俺は有り難く水を一口頂いた。
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