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ほのぼのした時間を
第11章 ハロウィン

「別に私は仮装しなくても良くない?普通の料金で払うから」
「いいじゃない今日くらい!茜にもメイド服用意したんだから」
「何でハロウィンでメイド服なの!?」

しばらく「仮装する、しない」の押し問答を続けていると、美咲は何か閃いたらしく、クローゼット漁りだした。

「このスーツはどう?男装するの」
「男装…?」
「前にスーツ着てみたいって言ってたの思い出したから。私が着たやつだからサイズピッタリだよ」

確かに職場でスーツの男性を毎日見ているので、スーツに対してある種の憧れがある。
スーツをビシッと着こなし、ネクタイ締めてみたり…

「着てみたい」という願望もある…けど。

「…やっぱり今度で良いかな?これ着て街中歩くのも違うと思うから」

「今度の機会に着せてね」と美咲にスーツを返した。

「…こうなったら強硬手段よ。マミちゃん、楓ちゃん出てきてー」
「!?」

美咲の合図とともに部屋に入って来たのは、2人の女性で、手にはメイク道具を持っていて…

「2人とも凄いメイク上手いのよ!私もしてもらったし」
「い、いや私の話聞いてました?」
「3人がかりで茜を着替えさせるわ!」
「やめ…てか、美咲どんだけそのお店行きたいの!?」




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