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ほのぼのした時間を
第13章 おじちゃん3
ピョンピョン跳ねるゴムボールを、瑞樹は綺麗に真っ直ぐ飛ばしてくる。
結構上手いな。
このコントロールの良さなら、将来女子野球の選手とかいけるんちゃうか?
「あら、瑞樹ちゃんとはるくんやないの」
「あ、おばちゃん!」
「こんちは」
ボールの投げ合いっこをしていて声を掛けて来たのは、隣に住む涼介のおばちゃん。
俺が赤ちゃんの頃から可愛がってくれている。
「涼介は帰って来てないん?」
「そうなんよー。『梅田で友達と遊んでくる』言うて、夜には帰ってくるみたいなんやけどね…」
「瑞樹ちゃんこんにちは。お兄ちゃんと遊んでもらえて良かったね」
「うん!はりゅと遊べて、みず嬉しい!」
「そうかー。じゃあ、おばちゃんも買い物行ってくるわ」
「いってらっしゃーい!」
あーもう、可愛すぎて胸がキュンキュンするわー。
瑞樹の可愛さに内心悶えていると、見覚えのある車がこちらに来た。
「あ、じいじの車ー」
「こら、近寄ったら危ないで」
両手に荷物をぶら下げたオトンとオカンが出てきて、瑞樹を見ると顔を綻ばせた。