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ほのぼのした時間を
第14章 年下の彼女2
「どないしたん?」
「ちょっと、はな…クシュッ!」
どことなく顔色が悪く見えて、手に触れると氷のように冷たかった。
「うわっ!冷たっ!何時からここで待ってたん!?」
「えっと、仕事が終わって…7時から」
今晩は雪降るって天気予報で言ってたくらい寒いんやで?
寒い中1人で待って…健気すぎて涙出るわ…
「アホやなー…ラインくれたら、終わる時間教えられたのに」
「だって…どう送ったらいいか分からなかったから…」
「あー、ごめん…」
ライン入れられやんくらい気まずくしたの、俺やんか…
「とにかく、話の前に入って!」
「いいよ。玄関で済ませても」
「いいから!」
別れ話でも、今の茜をそのまま返したくなかった。
せめて、温かくして返したかった…
エレベーターで登ってる間も彼女の両手を握って、温めるように摩り続ける。
部屋に着いてすぐに茜を風呂場に押し込んで、リビングのエアコンの暖房をハイパワーで付けた。
「クゥーン」
「わたげ、ただいま。お姉ちゃん来てるで…今日で最後かもな…」