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第17章 ナポリタン
「発祥…ってか、日本人って、入ってきたモノを独自に発展させるのが上手いんじゃないかな。カレーもラーメンも、本場のインドや中国のとはかけ離れてるけど、それはそれで1つのジャンルとして確立してるでしょ。このナポリタンをイタリア料理と言い張るのはちょっと無理があるかも知れないけど、イタリアンにもナポリ風のソースがあるからね。」

「そうなんですか?」

「alla napoletana(アッラ ナポリターナ)で、ナポリ風、て意味。南イタリアはトマトが沢山採れるからトマトソースのパスタが多いんだけど、本場のはトマトソースがベースで、もっと肉や野菜がゴロッと入ってるイメージかな。おそらくそれを手に入りやすいケチャップとソーセージで代用して表現したのが今のカタチじゃないかと俺は思ってる。ま、調べたわけじゃないから確証はないけど。」

「へぇ〜…」

「イタリアンの店にナポリタンがないってのは、その店がどの辺りの料理をベースにしてるか、てのが大きいと思う、のと、ナポリタンイコールケチャップとソーセージのイメージが浸透してるからそこに敢えて本場のナポリ風を持ち込んでもあんまり需要がなさそう、と、まぁこれは俺は勝手に思ってるだけかもしれないけど。」

「あ、でもイメージが浸透してるってのはあるかも。メニューにアッラナポリターナがあったとして、本場のナポリタンてどんなんだろ〜!て期待して頼んだら、なんだ、ただのトマトソースかぁ…て私なら思うなぁ…」
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