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50センチの距離
第18章 アッラナポリターナ ー追憶ー
「何があったの?」

「…金をスラれて…」

「スラレテって?」

「あ、その、盗まれて…」

「あぁ、スリね。イタリアは多いのよ。それでもここはローマやミラノに比べたらまだ少ない方だと思うけど…ニッポン人は警戒心が薄いからよく狙われるの。ジャポネーゼ?って聞かれなかった?」

「言われました…」

「財布を取られたの?」

俺はこくりと頷く。

「パスポートやクレジットカード?」

俺はブンブンとかぶりを振った。

「パスポートはあります…クレジットカードは持ってません。」

「じゃあ現金だけ?日本円?」

「いえ…リラに両替したばかりで…」

「……いくらくらい取られたの?」

「300万、ちょい…」

「そんないっぺんに両替したの?あなたお金持ちなのねぇ…」

おばさんは目を見開いて驚いた。

「いや…旅費の殆どです…」

「イタリアは初めて?」

俺はこくりと頷く。

「そう…旅慣れた人ならそんな一気に両替したりしないもの。当座使う分だけリラで持って置いて、あとはカードか自国の通貨でスーツケースに入れとく人が多いのよ。イタリアはスリが多い国で有名だもの。」

そうなのか…そういやガイドブックにもそんなこと書いてあったような気もする…って今更思い出しても意味ないか…


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