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50センチの距離
第21章 レモンティー+ミントガム
慌ててランチボックスを開けた。
中身がちょっと寄ってだけど、デミグラスソースの絡んだハンバーグが美味しくて、ほっこり和む。

「お、美味い。コレ、あの喫茶店の?」

「はい。」

「弁当も売ってるんだ。」

「いえ、普段はしてないと思いますよ。今日は私がランチ注文した後に電話貰って、キャンセルできますかって聞いたら会社で食べる時間があるならって急遽お弁当にしてくれたんです。」

「ランチ2人前注文してたの?」

「いえ?」

「じゃあ、他の客の分回してくれたのかな?」

「んー、もうラストオーダー近かったし…他にお客さん居ませんでしたけどね…」

「ふぅん…でもすぐに2個作ってくれるなんて凄いな。準備いいっていうか…」

村上さんが箸でハンバーグを切り、食べながらペットボトルのお茶を飲む。
そういえば、先輩が資料を訂正してくれてる、って言っただけで2つ要るの?って高塚さんが聞いてくれたんだ…
出来上がったのは同じタイミングだったし…てことは最初から2人前作ってた…?
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