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50センチの距離
第3章 シャンディガフ Le bar ombrage
バーをオープンしてから、どのくらい経った頃だろう。
野田さん含む、昼間の常連さんも偶に寄ってくれるようになった頃。
涼子が来た。
俺の、別れた彼女。
ってもそんな別れてすぐ、じゃあない。
別れてから3年は経ってる。
こっちにしたら断ち切って、時間も経って、未練も消え失せた今頃になって何で来るんだ、て感じだったが。
宣伝も特にしてないのに、何で知ってるんだ、とも思ったが、涼子はこの店を紹介してくれた友達、コウスケとも共通の知り合いだ。俺のイタリアンレストラン時代のネットワークは、未だに色々健在だ、ってことなんだろう。
客として来た人間に、何しに来たとも言えず。
これ呑んでさっさと帰ってくれ、てつもりで、いつも呑んでたシャンディガフを出した。
「さっすがぁ。私の好み、ちゃんと覚えてるんだね、彰。」
あぁ。
そうか。
コイツはこういう女だった。
自分は要らないと捨てたモノでもヒトにやるのは惜しい。
つまり、別れた後でも俺が自分のコトが好きか、他にオンナの影はないか、確認しに来たんだ。
野田さん含む、昼間の常連さんも偶に寄ってくれるようになった頃。
涼子が来た。
俺の、別れた彼女。
ってもそんな別れてすぐ、じゃあない。
別れてから3年は経ってる。
こっちにしたら断ち切って、時間も経って、未練も消え失せた今頃になって何で来るんだ、て感じだったが。
宣伝も特にしてないのに、何で知ってるんだ、とも思ったが、涼子はこの店を紹介してくれた友達、コウスケとも共通の知り合いだ。俺のイタリアンレストラン時代のネットワークは、未だに色々健在だ、ってことなんだろう。
客として来た人間に、何しに来たとも言えず。
これ呑んでさっさと帰ってくれ、てつもりで、いつも呑んでたシャンディガフを出した。
「さっすがぁ。私の好み、ちゃんと覚えてるんだね、彰。」
あぁ。
そうか。
コイツはこういう女だった。
自分は要らないと捨てたモノでもヒトにやるのは惜しい。
つまり、別れた後でも俺が自分のコトが好きか、他にオンナの影はないか、確認しに来たんだ。