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第28章 お節とピザ
栗きんとんはオカンが作る。蒸したサツマイモの餡を半分に分けて、半分には抹茶を混ぜる。黄色とグリーンの餡を半量ずつラップに乗せて、栗の甘露煮を刻んで包む。黄色とグリーンの茶巾絞りは抹茶と一緒に出てくる和菓子みたいでキレイだ。

「前にお茶菓子で頂いてね。綺麗だから自己流で作ってみてるの。お茶菓子の時はゴロッと一個はいってたわよ。でもお節に入れるには一個入れたら大きくなるから…」

そこに兄貴が降りてきて、

「なぁ。なんか棚の奥から出てきたんだけど、これ使う?」

と小さな筒を出してきた。

「ナニこれ…金粉?」

筒は袋に入ってて大分古そうだけど…筒には料理に、お菓子に、コーヒーにも、と書かれてる。

「多分金沢土産。いつのかはわからんけど…食えるっても食品じゃないから賞味期限なんかないだろ。」

確かに…
開けてみると金箔を小さなフレーク状にしたやつ。里見がケーキの飾りに偶に乗せてるやつだ。

「なんかこんなのついてると特別感出るね…じゃコレは仕上げに使うか。」
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