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50センチの距離
第30章 雑煮ー元旦の朝 初詣ー
朝起きて、今日は元旦かぁ…とぼんやり考え、あ、年玉用意しなきゃって言いながら千円札あったかな…と財布を確認。
千円札が4枚。2,000円ずつでいいか…まだ幼稚園児だしな。
寝間着がわりのスウェットからデニムとシャツ、セーターに着替え、下に降りて顔を洗う。
「おはよ…あ、明けましておめでとう…」
最早台所でコンロに向かってるオカンに声を掛けた。
「はい、明けましておめでとうございます。」
「兄貴と隆たちは?」
「お兄ちゃんはジョギング。隆たちはまだ寝てる。」
「ジョギング?元旦から?」
「あの子毎朝走りに行くのよ。お正月だからって習慣を休むのは良くないって、お兄ちゃんらしいでしょ。」
「…確かに…」
悪い人じゃないんだけど、融通が利かないっていうか、真面目っていうか…頭の固いトコがあって、不器用。
正論は正論なんだけど、世の中は正論だけで回ってるワケじゃあない。
それじゃあ嫁とも上司ともぶつかるわなぁ…としみじみ思った。
千円札が4枚。2,000円ずつでいいか…まだ幼稚園児だしな。
寝間着がわりのスウェットからデニムとシャツ、セーターに着替え、下に降りて顔を洗う。
「おはよ…あ、明けましておめでとう…」
最早台所でコンロに向かってるオカンに声を掛けた。
「はい、明けましておめでとうございます。」
「兄貴と隆たちは?」
「お兄ちゃんはジョギング。隆たちはまだ寝てる。」
「ジョギング?元旦から?」
「あの子毎朝走りに行くのよ。お正月だからって習慣を休むのは良くないって、お兄ちゃんらしいでしょ。」
「…確かに…」
悪い人じゃないんだけど、融通が利かないっていうか、真面目っていうか…頭の固いトコがあって、不器用。
正論は正論なんだけど、世の中は正論だけで回ってるワケじゃあない。
それじゃあ嫁とも上司ともぶつかるわなぁ…としみじみ思った。