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50センチの距離
第30章 雑煮ー元旦の朝 初詣ー
和室が空いたから、オカンはミニチュア膳を持って行った。
台所を出すがら
「あ、彰、お雑煮、みんなに注いでやって」
と指示され、へいへい、と立ち上がり、コンロに向かう。餅は隣の湯に浸ってて、柔らかくなってるから、それを椀に1つずつ入れた。
子供たちのは白いプラスチックの茶碗だ。
「あ、クミちゃん、子どもは餅食うの?」
「あ、ヒロは食べます。小さめのがあれば。ユウは…私の食べさせようかな…多分ひとつ丸々は無理なんで…」
「あ、俺のに2個入れて。食えるだけ食わせるから。」
「OK」
一旦子供の器に入れた餅を椀に移し、ひとつは汁だけ入れた。花かつおを散らして椀を並べる。
「皿は自分で出して。箸は…オカンが名前かいてあるやつな。」
子ども用の祝膳なんてあるんだな。キャラクターの絵柄がついた、短い祝膳に2人の名前が書いてあった。
オカンが部屋に帰って来るのと、玄関のドアが開いて兄貴が帰ってきたのはほぼ同時だった。
台所を出すがら
「あ、彰、お雑煮、みんなに注いでやって」
と指示され、へいへい、と立ち上がり、コンロに向かう。餅は隣の湯に浸ってて、柔らかくなってるから、それを椀に1つずつ入れた。
子供たちのは白いプラスチックの茶碗だ。
「あ、クミちゃん、子どもは餅食うの?」
「あ、ヒロは食べます。小さめのがあれば。ユウは…私の食べさせようかな…多分ひとつ丸々は無理なんで…」
「あ、俺のに2個入れて。食えるだけ食わせるから。」
「OK」
一旦子供の器に入れた餅を椀に移し、ひとつは汁だけ入れた。花かつおを散らして椀を並べる。
「皿は自分で出して。箸は…オカンが名前かいてあるやつな。」
子ども用の祝膳なんてあるんだな。キャラクターの絵柄がついた、短い祝膳に2人の名前が書いてあった。
オカンが部屋に帰って来るのと、玄関のドアが開いて兄貴が帰ってきたのはほぼ同時だった。