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50センチの距離
第30章 雑煮ー元旦の朝 初詣ー
「ただいま。ちょっとシャワー浴びるから」

「ハイハイ。」

兄貴が来たらもう台所は飽和状態だな…

俺はさっさと退散しよう。餅と格闘するヒロと、汁だけ啜って横に座った隆に小さな餅を食べさせて貰うユウ。2人が雑煮を食い終わるのを待って、

「食事中だけど、俺出掛けるから、これ、年玉な。」

「ありがとう!」

「ありあとぉ!」

「ありがとうございます、ショウお兄さん」

「気持ちだけだから。」

「兄貴どこ行くの?」

「初詣」

「あとで俺らも行く?」

「そだね」

俺は1人で家を出た。
さて、どこに行こうか…家の最寄りのバス停でバスの時刻を確認した。

どこに行くか決めてるわけじゃない。
近隣の神社は何処も観光客で溢れるような有名どころじゃない。
八幡宮にでも行くか…
八幡宮は春のお田植え祭とか秋季大祭のが観光客が来る。元旦は…まぁ、そこそこ来るけど観光客よりは地元民の初詣だろう。
バスが来たから、それに乗り、小銭を確認した。

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