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50センチの距離
第31章 お餅ピザ ーハプニングー
高塚さん…怒ってる…?
肩に掴まりながら見た横顔がさっきの男性によく似てて。
あぁ、ご兄弟だったからなのね…と納得した。
「…甥っ子が暴走して怪我をさせたのは、とりあえず謝るよ。でも、ちょっと混乱してて、何喋っていいかわからない…」
デスヨ、ネ…私は綾部に来て、高塚さんに会えたらラッキーくらいに思ってたけど、高塚さんにしたら、まさか来るとは思わなかっただろうし…でも、私だってまさか偶然連れて来られたウチが高塚さんのご実家だなんて思わないわよ…
通された居間には古い応接セットがあって。
ソファに座らせてもらう。
何か喋ろう、と思った瞬間。
ぐるるるるるうぅ〜
という間の抜けた音が響いた。もう、何でこんな時にお腹が鳴っちゃうんだろう、私ってば!気まずくて顔を覆った私が、恐る恐る指の隙間から覗くと、険しい顔をしてたはずの高塚さんは大きく目を見開いていて。
ブハッ 、と吹き出した。
「…野田さん…おなか空いてるの?」
「…朝から…コーヒーとチョコしか食べてなくて…」
「何でまた…ちょっと待って。何か持ってくるから…」
クックっと笑いながら、高塚さんは居間を出て行った。
肩に掴まりながら見た横顔がさっきの男性によく似てて。
あぁ、ご兄弟だったからなのね…と納得した。
「…甥っ子が暴走して怪我をさせたのは、とりあえず謝るよ。でも、ちょっと混乱してて、何喋っていいかわからない…」
デスヨ、ネ…私は綾部に来て、高塚さんに会えたらラッキーくらいに思ってたけど、高塚さんにしたら、まさか来るとは思わなかっただろうし…でも、私だってまさか偶然連れて来られたウチが高塚さんのご実家だなんて思わないわよ…
通された居間には古い応接セットがあって。
ソファに座らせてもらう。
何か喋ろう、と思った瞬間。
ぐるるるるるうぅ〜
という間の抜けた音が響いた。もう、何でこんな時にお腹が鳴っちゃうんだろう、私ってば!気まずくて顔を覆った私が、恐る恐る指の隙間から覗くと、険しい顔をしてたはずの高塚さんは大きく目を見開いていて。
ブハッ 、と吹き出した。
「…野田さん…おなか空いてるの?」
「…朝から…コーヒーとチョコしか食べてなくて…」
「何でまた…ちょっと待って。何か持ってくるから…」
クックっと笑いながら、高塚さんは居間を出て行った。