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50センチの距離
第33章 コンビニ カフェラテ
高塚さんは一瞬空を仰いで、大きく息を吸い込むと、そのまま歩き出す。
え?と思いながら慌てて後ろに続いたらそのまま構内に入って券売機の前に行ったから一緒に並んで、券売機で特急券と乗車券を購入する。
改札をくぐってホームにあるベンチに隣り合って座った。
高塚さんがさっきから何も喋ってくれない…と不安になってふと見上げると、すごく優しい顔で私を見てた。
「…好きだ…」
ひと言呟いて、そっと肩を抱いてくれる。
「野田さんへの気持ちを自覚しても、野田さんにとって俺は、ただの喫茶店のオヤジでしかないんだろうなって思ったら、それ以上踏み込めなくて…それでも野田さんが来てくれたら嬉しくて、野田さんの笑顔が見たくて、アレコレ新しいこと考えて、その反応に一喜一憂して、自分でもバカみたいだと思いながらやめられなかった…」
高塚さんの肩にコツン、と頭を預けて。
肩を抱いてくれる大きな手に自分の手を重ねる。
「私も…高塚さんをいつもカッコいいなぁって思いながら、私なんか単なる客でしかないんだって思って、高塚さんの周りに女性の影がちらつくたびに泣いて…」
高塚さんはギョッとしたように私を覗き込んだ。
「俺の周りにオンナの影なんかないだろ…」
え?と思いながら慌てて後ろに続いたらそのまま構内に入って券売機の前に行ったから一緒に並んで、券売機で特急券と乗車券を購入する。
改札をくぐってホームにあるベンチに隣り合って座った。
高塚さんがさっきから何も喋ってくれない…と不安になってふと見上げると、すごく優しい顔で私を見てた。
「…好きだ…」
ひと言呟いて、そっと肩を抱いてくれる。
「野田さんへの気持ちを自覚しても、野田さんにとって俺は、ただの喫茶店のオヤジでしかないんだろうなって思ったら、それ以上踏み込めなくて…それでも野田さんが来てくれたら嬉しくて、野田さんの笑顔が見たくて、アレコレ新しいこと考えて、その反応に一喜一憂して、自分でもバカみたいだと思いながらやめられなかった…」
高塚さんの肩にコツン、と頭を預けて。
肩を抱いてくれる大きな手に自分の手を重ねる。
「私も…高塚さんをいつもカッコいいなぁって思いながら、私なんか単なる客でしかないんだって思って、高塚さんの周りに女性の影がちらつくたびに泣いて…」
高塚さんはギョッとしたように私を覗き込んだ。
「俺の周りにオンナの影なんかないだろ…」