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50センチの距離
第34章 ジンベエラテ ー海遊館デートー
ペンギンのパレードは10分ほどで終わった。建物内に戻り、出るとき手の甲に押された再入館の透明のスタンプを見せる。
ブラックライトでスタンプを確認され、どうぞ〜、と通して貰う。

「さっき見たオウサマペンギンてさ、コウテイより小さいからオウサマなのかな。なんかコウテイのが偉そうだもんな。」

「なんか、その位づけ…いいのか悪いのか…」

「な。動物の名前とかって偶にまんまのヤツいるもんな。」

「あぁ、ハダカデバネズミとかですか?」

「…初めて聞いたけど…なんとなく毛が生えてないネズミなんだろうな…デバは…歯が出てる?」

「そうです。地下に住んでるめっちゃ気持ち悪いヤツ」

「あぁ…なんとなく想像できるわ…うん、それ以上の詮索はやめとこう。」

「はい。閲覧注意なヤツです。」

高塚さんがふふっと笑った。

「こういう会話、スッゲェ新鮮。」

確かに、あの元カノとハダカデバネズミの話はしないだろうな…
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