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50センチの距離
第35章 ロゼワイン スパークリング
唇を掠めた、柔らかい感触。

「そんな必死に一緒にいたいなんて言われたら…わかった。ウチに行こう。千束が嫌なことはしないから。」

ポンポンと腰を叩いて促され、一緒に歩く。
地下鉄を乗り継いで会社の最寄り駅に出た。
夜、いつも帰る為に乗る電車を降りて、会社の方に向かうのってなんだか不思議…

オフィス街だから本当、閑散としてて、1人だとちょっと怖いくらい。
でも隣に高塚さんが居る。

駅前のスーパーも明日から営業なのか…スーパーなんて元旦関係なく営業してるか、元旦のみ休みで2日から営業、くらいだと思ってたのに2日も休んじゃうんだね…
この辺住宅少ないから需要ないんだなぁ…

と思ったら、高塚さんが、しまった、休みか…と呟いた。

「あ、材料ない、ですか?」

「んー。冷凍してる具材で出来るかなぁ…いや…んー…あ!」

と顔を上げて、店からは反対方向にあるコンビニに向かった。コンビニだけど生鮮食品の少量パックとかが置いてあるところ。そこでトマト、レタス、キュウリとソーセージを買い、お店に戻る。
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