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50センチの距離
第35章 ロゼワイン スパークリング
やってしまった、と気まずく目を逸らす私の頭をそっと抱き寄せ、

「出来たから運ぶの手伝って。」

と囁く。

渡されたトレイには、いつの間に用意したのか…グリーンサラダとスープが2つ。それとカトラリーセット。

高塚さんの持ったトレイにはナポリタンが2皿。
いつものように、高く捻ってお皿に盛られてる。
このパスタの盛り付け方、真似しようと思うんだけど上手くいかないんだよね…コツがあるのかしら…とっても美味しそうに見える。てか実際美味しいんだけど!

カウンターの内側を通って客席側に回る。
2人で並んで座るようにお皿を並べると、高塚さんは座らずに一旦カウンターの内側に戻る。

細いシャンパングラスとピンク色のハーフボトル。

「スパークリングワイン…?」

「試しに買ってみたやつ。小さいから中々出す機会なくてね。」

コルクではなく、スクリューキャップを捻って開け、シャンパングラスに注いでくれた。
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