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50センチの距離
第39章 Calamari fritti e formaggi
「マジで⁉︎ 恩にきるよ〜…あれ、でもお前自分の店閉めて大丈夫なの?」
「店はどうとでもなりますよ。気儘な個人経営ですから…でも勝之サンは大丈夫ですか?自分に反発して辞めたスタッフなんていい顔しないんじゃ…」
「イヤ、だってあの人現場はノータッチだもん…決めるだけ。それに代替わりの時にスタッフが纏まって辞めたのだって、自分のせいだなんて思ってもないって。だからそこは心配ない。」
あー、なるほどなー…数字だけ見て現場を見ない経営者の典型だな…で、失敗したら現場責任者が責められるのか…気の毒に…やっぱ好きになれん。先代はすごくヒトを大事にするタイプで、その人柄に惹かれて働いてた俺は、そこで頑張ることはできなかった。けど、鷹司さんはマネージャーにまでなってるし、家庭もある。背負うモノが多い分、おいそれと辞めるコトも出来んだろうな…
「じゃ、詳細はまた今度詳しく教えてください。電話出やすいのは2時から6時くらいまでです。」
「OK、ありがとうな、ショウ!」
「いえ、他ならぬ鷹司さんのためですから。」
こうして、GW の前半、俺は店を閉めることになった。
「店はどうとでもなりますよ。気儘な個人経営ですから…でも勝之サンは大丈夫ですか?自分に反発して辞めたスタッフなんていい顔しないんじゃ…」
「イヤ、だってあの人現場はノータッチだもん…決めるだけ。それに代替わりの時にスタッフが纏まって辞めたのだって、自分のせいだなんて思ってもないって。だからそこは心配ない。」
あー、なるほどなー…数字だけ見て現場を見ない経営者の典型だな…で、失敗したら現場責任者が責められるのか…気の毒に…やっぱ好きになれん。先代はすごくヒトを大事にするタイプで、その人柄に惹かれて働いてた俺は、そこで頑張ることはできなかった。けど、鷹司さんはマネージャーにまでなってるし、家庭もある。背負うモノが多い分、おいそれと辞めるコトも出来んだろうな…
「じゃ、詳細はまた今度詳しく教えてください。電話出やすいのは2時から6時くらいまでです。」
「OK、ありがとうな、ショウ!」
「いえ、他ならぬ鷹司さんのためですから。」
こうして、GW の前半、俺は店を閉めることになった。