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50センチの距離
第45章 インスタントコーヒー
でもまだ恥ずかしくて、チカの顔が見れない。

背中を向けたまま、

「怒ってるわけじゃないんだ、その…今日、もうゴムがなくて…続けられないのが…残念…で…」

「………ゴム無しじゃ、ダメなの?私、前にも言ったよ、高塚さんの赤ちゃん、産みたい、って…」

「そんな事いったって…モノには順序ってモンがある。俺だって別に親に挨拶して、結婚してからじゃないと、なんて思ってるわけじゃない。けど、もし妊娠したら生活が大きく変わるのはチカなんだよ。せめて、仕事のキャリアには傷つけないように…色々根回ししてからの方が…せっかく仕事覚えて、コレからって時に妊娠して産休なんて、それでだらしないヤツ認定されるとか、嫌なんだよ。住むとこだって俺ン家ってわけに行かないし…」

「高塚さんが、私のことそんな風に思ってくれてるの、すごい嬉しい。でも、ゴムつけたって、100%じゃないって、いうじゃない…だから、私、高塚さんとエッチする時は、毎回妊娠するかもって思ってる。思ってるけど、シたい。貴方の子供だから、欲しい。私の人生の、コレからを大きく変えちゃうことになっても、絶対後悔なんかしないって言い切れるくらい、彰さんが大好き。」
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