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第46章 ラテアート
「で、ランチは何食べる?今残ってんのはカレーと焼きそば」

「じゃあ、カレーお願いしてもいい?」

「OK」

炊飯器から白飯をよそい、カレーをかける。福神漬を添え、スプーンと共にカウンター越しにチカの前に置いた。

「いただきまーす♪」

豪快に掬ってひと口。

「ん!美味しい!ショウさんの作るカレーってさ、キーマは辛めだけどこのフツーのカレーは中辛くらい?」

「そう。キーマは合挽き使うからコスト的に純国産てわけにはいかなくて。臭み消しに結構スパイス足すけど、コレはローストビーフの端肉使ってるから国産牛だし、煮込む時に薬味も入れるから、臭みもあんまりないんだ。だからフツーに市販のルー入れるだけ。特に隠し味的なものもしない。俺はもっちょい辛めが好きだけど、このくらいが1番ウケがいいからな。辛いカレーが食いたいヤツはそういう店に行くだろうと思ってさ。」

「私も中辛が1番好き!」

言いながらパクパク頬張る。
俺の作った料理を美味しそうに食べる顔。俺の好きな顔。
この顔が見たくて、付き合う前からアレコレ試行錯誤したっけ。
付き合い出してからも、それは変わらなくて。
いつもこの顔を見ていたいと思う。
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