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50センチの距離
第9章 ペスカトーレ
なんか、高塚さんがお店のこととか相談してくれるの、すっごい嬉しい…私、お客さんからステップアップしちゃう?
これからも、一緒に店のこと考えてくれないか?なんて言われちゃったりして…うわぁ〜そんな事言われたら…どうしよう〜⁉︎

なんて1人で舞い上がってた時。

ドアベルが鳴って、お客さんが入ってきた。

慌てて何もなかったふりでカフェラテを飲む。

「サトミ!」

高塚さんが入ってきた女性に驚く。

え…?さとみ…?
前にみた、オトナの雰囲気の人じゃない…

「ショーさーん…」

その人はポロリ、と涙を零して。
高塚さんは慌ててカウンターから出てきて、さとみという女性に駆け寄った。

当然のように。

高塚さんの胸にしがみついて泣く女性。
他のお客さんも何事かとザワつく。

「…ちょ、サトミ。まだ営業中だから。お前ちょっと上で休んでろ。落ち着いたらコーヒでも淹れてやるから。降りてこい。」
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