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50センチの距離
第11章 ロイヤルミルクティー
駅まで歩きながら、せめて涙を拭こう、とバッグからハンカチを取り出した時。
「…野田さん…?」
「……藤本くん…」
同期の藤本くんに見つかってしまった。
「…なんかあったの?」
こんな泣き顔で、何にもないなんて言っても説得力ない…なんて言えばいいんだろ…
「…ちょっと、落ち着くまで話でもしない?」
藤本くんは、近くの公園を指差した。
オフィス街の公園だから、遊具とかはない。ただ、街灯とベンチがいくつかあるだけ。公衆トイレもあるけど、公園のトイレってなんだか不気味で入ったことはない。
昼間はお弁当食べる人も居るし、週末なんかはベンチで酔い潰れてる人も居る、そんな公園。
藤本くんは私をベンチに座らせて、自販機で飲み物を買って来てくれた。
差し出されたロイヤルミルクティーのペットボトルを、ありがとう、と言って受け取り、キャップを捻って開ける。
一口飲むとちょっと落ち着いた。
藤本くんは、少し間を開けて隣に座った。
「俺でよければ、話聞くよ…?」
そう言われても、説明の仕方がわからない。
「…野田さん…?」
「……藤本くん…」
同期の藤本くんに見つかってしまった。
「…なんかあったの?」
こんな泣き顔で、何にもないなんて言っても説得力ない…なんて言えばいいんだろ…
「…ちょっと、落ち着くまで話でもしない?」
藤本くんは、近くの公園を指差した。
オフィス街の公園だから、遊具とかはない。ただ、街灯とベンチがいくつかあるだけ。公衆トイレもあるけど、公園のトイレってなんだか不気味で入ったことはない。
昼間はお弁当食べる人も居るし、週末なんかはベンチで酔い潰れてる人も居る、そんな公園。
藤本くんは私をベンチに座らせて、自販機で飲み物を買って来てくれた。
差し出されたロイヤルミルクティーのペットボトルを、ありがとう、と言って受け取り、キャップを捻って開ける。
一口飲むとちょっと落ち着いた。
藤本くんは、少し間を開けて隣に座った。
「俺でよければ、話聞くよ…?」
そう言われても、説明の仕方がわからない。