この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
50センチの距離
第12章 ティラミス
「へぇ〜…そんな意味があるんですね…でも確かに、美味しいもの食べるとテンション上がります。」

「だね。」

このティラミスも勿論美味しいけど、私にとっての“Tira mi su.”はきっと、高塚さんの料理であり、このお店そのものだ。
ここに来よう、て思えば仕事も頑張れるんだもん。
そんな場所がある、って凄く贅沢なことだよね。

「…あの、さ。野田さん。…ちょっと、相談なんだけど…」

「はい?何でしょう?」

「その、ケーキ、仕入れるのにね、この、里見が勤めてる店と打ち合わせするんだけどさ。サンプルっていうか、味見して、何を置くか決めたいんだよね。俺、甘いもの詳しくないから、モニターして貰えない、かな?土曜か日曜の、昼間、になると思うんだけど…もちろん、友達とか連れてきて貰ってもいいから。」

「…私で、いいんですか?」

「…野田さん、味覚鋭いし。俺よりきっと甘いものの目利きができると思うから…」

嬉しい相談。前の私なら、きっと舞い上がってた。
でも、舞い上がれば舞い上がるだけ、落ちた時のショックが大きい。だから、期待はしちゃいけない。

「わかりました。喜んで。…彼と一緒に来てもいいですか?」

「…彼…もちろん。彼も甘いもの好き?」

「多分。」

「じゃ、また日程、決められそうだったら、宜しく…」

少し、高塚さんの表情が曇った気がしたけど、気のせいだ、と受け流した。


/507ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ