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50センチの距離
第2章 ティーソーダ
野田さんが初めて店に来たのは2年前。
この店をオープンして、そんなに経ってない頃だ。朝、出勤前にモーニングを食べて行くサラリーマン達も落ち着いた、午前9時。
ボサボサの髪に汗だくで、携帯を片手にフラフラと入って来た。
身なりからして、就活生だろうな、とは思った。
面接に来て道に迷ったんだろうか。
ラッシュの電車で揉みくちゃにされたんだろうな。というのはすぐにわかった。
「いらっしゃいませ。」
「あ、あの…」
「この近くで面接ですか?」
「はい!」
「道に迷ったの?」
「いえ!場所はわかってるんです!ただ、初めて来るとこなんで、気合い入れて早く出たら早く着きすぎちゃって…」
「面接、何時からなの?」
「10時です。」
あと1時間あるよ…
この店をオープンして、そんなに経ってない頃だ。朝、出勤前にモーニングを食べて行くサラリーマン達も落ち着いた、午前9時。
ボサボサの髪に汗だくで、携帯を片手にフラフラと入って来た。
身なりからして、就活生だろうな、とは思った。
面接に来て道に迷ったんだろうか。
ラッシュの電車で揉みくちゃにされたんだろうな。というのはすぐにわかった。
「いらっしゃいませ。」
「あ、あの…」
「この近くで面接ですか?」
「はい!」
「道に迷ったの?」
「いえ!場所はわかってるんです!ただ、初めて来るとこなんで、気合い入れて早く出たら早く着きすぎちゃって…」
「面接、何時からなの?」
「10時です。」
あと1時間あるよ…