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SMを詰め込んだ短編集
第8章 僕のカナリヤ/SM
柱と梁に吊られた鈴は、うっとりと僕を見上げた。
後ろ手縛りのまま梁に吊って、片足も膝が高く上がるように吊った。緋色の着物にちらちらと見える白い体。何度見ても美しい。
跪いてちらりと着物を捲れば、女の匂いを撒き散らす泉がぱっくりと口を開けていた。

「恥ずかしい、見ないで蓮さん…」

泣きそうな顔で僕を見下ろすその視線を無視し、すんすんと鼻を鳴らす。

「いいにおい。鈴のにおいだ」
「やだ…嗅がないで…」
「おいしそう。こんなに濡れてる。僕を誘ってるんだね?」
「も、やだぁ…」

まじまじと至近距離でそこを目し、感想を述べるとついにぽろりと涙をこぼした。顔を真っ赤にして恥ずかしがるそれとは別に、明らかにそこが潤う。

「見られて、におい嗅がれて興奮してるんだ?…ああ、ほら垂れる」
「やだ、も死んじゃいそう…」
「もったいない」

真っ白い軸足に筋を作る蜜を舌で掬う。ひく、と真っ赤になった口が訴え、更に筋を濃くした。そろりと舌を這わせ、かたつむりのようにじっくりと泉へ向かう。
期待に暴れて縄がきしんだ。付け根に差し掛かり、柔らかい肉を食んで、それから付け根へ舌を戻す。期待したそこはひくひくと耐えているのが実に可愛らしい。腸骨まで舌を伸ばし、舐め上げ噛んで、それから期待させる。縄を軋ませて僕の舌を待ち望み、今か今かと蜜を溢れさせた。
爪の先で膝の裏からそっと腿の裏を引っ掻いて見せると、苦しい体制から懸命に仰け反った。甲高い声が心地よい。楽器を上手に鳴らしている気分だ。

焦がれた僕の舌がやっとやっと敏感な肉芽にたどり着いたとき、歓喜のあまり膝が崩れる。片足と後ろ手縛りの背中側から通した縄でのみ体重を支えなくてはならない、大変に苦しい体制のはずが、崩れた足を戻すこともできないほどに感涙している。ご所望通りに肉芽を舌で転がしてやると、反動の刺激で漸く爪先立ったのだった。
いつも鈴と舌を絡める激しく甘美なキスのように、肉芽も同じくかわいがってやる。べっこう飴を転がす様に舌先で転がし、擦り上げる。ちゅ、と吸い上げると軸足が震えた。ここはどの女も弱いと知っているが、鈴は特に弱いようだ。爪先立って必死に仰け反り、軽い絶頂の波を何度も一身に受ける。ここはイき癖がついてしまって、お尻の穴までひくひくさせる次第になった。なのでもう少しかわいがることにする。
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