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SMを詰め込んだ短編集
第10章 アリスのその後 /SM
優しく激しいキスと、踊るリングに腰が止まらない。お腹の奥がぴくぴくと痙攣して、愛液を滴らせた。

「ん…はっ…気持ちいいね?」
「うん…」

唾液で濡れる蓮の真っ赤な唇が美しいと思った。神様の芸術作品みたいな蓮の端正な顔が妖艶に歪む。
何も言わずに可愛らしいイヤリングを施した乳首を舐めあげた。

「あっ!だめぇっ!」
「んっ…すご…硬くて熱いよ、ここ」
「あんっ!あっ!やぁっ!」

激しく舌を絡ませるそこは、厳しく挟み込む痛みと蓮の柔らかい舌に混乱して、金属音を響かせた。
膝立ちにされ、震える足に熱い愛液が筋を作った。
はぁはぁと蓮の息が腰に当たる。ちゅうちゅうと吸い付きながら降下して、それから指先は裏腿を爪で引っ掻く。蓮の肩につかまってそれぞれの行く末を想像して喘いだ。

あたしの考えることなど蓮にはお見通し──

くつくつと可笑しそうに笑って、そうしてその舌は裏切った。

「あっ…れんっれんっ!」
「まぁだ。言ったでしょ?時間はたっぷりあるよって」
「あっんん!んっ!」

ちゅくっ、ちゅくっと恥ずかしい音を立てて蓮の舌が臍を出入りする。両の腿裏に爪が這い、膝立っているからこれ以上仰け反ることもできない。捩る度に乳首を厳しく締め上げるイヤリングが揺れた。

「今度、綺麗な音が鳴る小さいベルを付けてみようかな」
「あっあっ…」
「揺れるとチリンチリンって言うの…すごくかわいいと思うんだけど、どう?」
「やっ…」
「鈴の乳首が綺麗な音を立てるって、良いよね。音がちゃんと鳴るように腰を振る練習にもなるし…うん、探しておくね。ふふっ。鈴ってば、想像しちゃったの?」
「し、してなっ…!あんんっ!」
「嘘だね。あまーい匂いがするよ。鈴の愛液、すっごく甘い匂いがするんだ。アリスの素質だよね」
「あっ…ひあっ!」

“アリス”──

その言葉を聞いて思い出す。
帽子の男性に気が狂うほど犯されたこと。
見たことがない植物…。気が遠くなるほど長く、ぼこぼこの突起が付いた柔らかい枝に恥ずかしい所をごりごりと擦りあげられた感覚。お尻に熱い液体を入れられたこと。
それから、“ハートの女王”。光悦とした表情で、穴という穴を犯されていたあの光景。一体何人を相手にしたのか考えるだけで身の毛がよだつほど、身体中体液塗れになっていた──

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