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SMを詰め込んだ短編集
第11章 愛する姉さんへ/SM
「今日、体育あったでしょ。着替えてるときにね、刺されちゃったみたいなの…」
「そっか…ごめん。怖かった?」
「…ちょっとだけ」
どうにもダメだ。
鈴に誰かが触れたなんて、考えるだけで気が狂いそうだ。
「ごめんね。お詫びさせてね」
「うん…」
ちゅ。
吸い上げるようにするキスは、俺が好き。
蚊に刺されたという場所を舌で丁寧に舐め上げ、背中を掻き抱く。
縛られて動けない腕を一生懸命動かして、俺の愛撫を一身に受ける鈴が可愛くて。
「いっぱい気持ちよくしてあげるから」
「うん…お仕置き、終わり…?」
「うん?」
潤んだ目の奥に、期待とは反対の色。
ああそうか。ごめんね、気が付いてあげられなくて。
「お仕置きしてほしかったんだ?」
「……。」
無言は、肯定。
「……どうして、」
「ん?」
目を伏せる鈴の顔が見えなかった。
「わざわざ、蓮くんの姿が見えるところで、告白されてると思う…?」
心臓を握りつぶされたみたい。
「もうっ…鈴!!」
「んう!」
バカみたいにキスをした。
人のことをサルみたいなんて言ったけど、俺のほうがお似合いの言葉だ。
呼吸ごと食べつくすようにキスをして、体を掻き抱いて、髪の毛に手を差し入れて掻き上げた。隙間なんて一ミリもなくしたい。俺と鈴の間に空間なんか作りたくない。
「好き、鈴、ねぇ大好き…愛してるよ鈴」
「ん、れん、くんっ…ん!」
「好きだ…鈴、好き」
「ふっああっん、ん!ね、だいすきだよっ…!」
どうして。
どうして。
こんなに大好きな人とキスをしているのに、どうして満たされなかった?
──それは、鈴があまり俺のことを好きだと言わなかったから…。
11歳の俺が感じたあの多幸感が、16歳の俺の胸にも溢れた。
「そっか…ごめん。怖かった?」
「…ちょっとだけ」
どうにもダメだ。
鈴に誰かが触れたなんて、考えるだけで気が狂いそうだ。
「ごめんね。お詫びさせてね」
「うん…」
ちゅ。
吸い上げるようにするキスは、俺が好き。
蚊に刺されたという場所を舌で丁寧に舐め上げ、背中を掻き抱く。
縛られて動けない腕を一生懸命動かして、俺の愛撫を一身に受ける鈴が可愛くて。
「いっぱい気持ちよくしてあげるから」
「うん…お仕置き、終わり…?」
「うん?」
潤んだ目の奥に、期待とは反対の色。
ああそうか。ごめんね、気が付いてあげられなくて。
「お仕置きしてほしかったんだ?」
「……。」
無言は、肯定。
「……どうして、」
「ん?」
目を伏せる鈴の顔が見えなかった。
「わざわざ、蓮くんの姿が見えるところで、告白されてると思う…?」
心臓を握りつぶされたみたい。
「もうっ…鈴!!」
「んう!」
バカみたいにキスをした。
人のことをサルみたいなんて言ったけど、俺のほうがお似合いの言葉だ。
呼吸ごと食べつくすようにキスをして、体を掻き抱いて、髪の毛に手を差し入れて掻き上げた。隙間なんて一ミリもなくしたい。俺と鈴の間に空間なんか作りたくない。
「好き、鈴、ねぇ大好き…愛してるよ鈴」
「ん、れん、くんっ…ん!」
「好きだ…鈴、好き」
「ふっああっん、ん!ね、だいすきだよっ…!」
どうして。
どうして。
こんなに大好きな人とキスをしているのに、どうして満たされなかった?
──それは、鈴があまり俺のことを好きだと言わなかったから…。
11歳の俺が感じたあの多幸感が、16歳の俺の胸にも溢れた。